釣り人なら「サミング」という言葉を、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?聞いた事がないという人は釣り初心者の方だと思いますので、この機会にぜひサミングを覚えてみてはいかがでしょうか。
サミングはベイトリールを多用するバスフィッシングでは、キャスト時の必須の動作と言っても過言ではありません。しかしエギングやショアジギングなどでは、ベイトリールではなくスピニングリールを多用することがほとんです。
スピニングリールでもサミングは必要なのでしょうか?
この記事ではスピニングリールのサミングについて詳しく解説していますので、釣りを始めたばかりの入門者の方はぜひチェックしいただき、今後の釣行にお役立ていただければと思います。
サミングとは
サミングとは主にベイトリールでキャストした際に、ラインの放出量を指で調節する動作のことを言います。親指が軽くラインに触れることにより、バックラッシュなどのライントラブルを未然に防ぐことができます。また飛距離の調節もでき、ルアーを狙ったところへピンポイントに落とすことができます。
スピニングリールのサミングには2種類の方法がある
スピニングリールでサミングを行う場合、ベイトリールのように親指でラインを抑えることはせず、右手の人差し指や左手の親指や人差し指で行う「フェザーリング」という動作でラインの放出量や飛距離を調節します。
※上記は右利きの方の場合となり、左利きの方は逆になります。
ちなみに正確にはベイトリールの場合は「サミング」、スピニングリールの場合は「フェザーリング」と呼びますが、近年ではどちらもサミングで通用するため、この記事ではフェザーリングも含めサミングと表現しています。
①右手のサミング(右利きの場合)
ロッドを持つ右手(右利きの場合)の人差し指をスプールエッジに添えるようにサミングする方法。最初は難しく感じますが、練習すればすぐに慣れるでしょう。とくにタックルやルアーが軽い渓流釣りやライトソルトゲームで多用します。
手の小さい方や女性の方は、スプールエッジまで指が届きにくい場合もあります。その場合は下の②の方法を試してみましょう。
②左手のサミング
ロッドを握っていない左手の親指や人差し指を、スプールエッジに添えるようにサミングする方法。①の右手人差し指でのサミングがやりづらいという方はこちらがおすすめ。
また太いラインを使用する場合や重量のあるルアーを使用する場合は、こちらの方がラインコントロールがしやすいでしょう。
スピニングリールでのサミングの必要性
スピニングリールはベイトリールと比べ、バックラッシュなどのライントラブルが少ない構造になっています。それでもサミングは必要なのか詳しく解説していきます。
キャスタビリティの向上に繋がる
ルアーをキャストする際の正確性・飛距離は、ロッドや腕の振り幅を強弱することによっておおよそ調節できますが、サミングをすることによりさらに正確にキャストすることが可能となります。
シーバスゲームでは橋の橋脚の際などを狙う場合、キャストの正確性が求められます。橋脚から1mずれることにより、釣果に差がでると言っても過言ではありません。
ルアーフィッシングではキャスティングの正確性(アキュラシー)が重要になることが多くあります。
ライントラブルを軽減できる
スピニングリールはベイトリールに比べ、ライントラブルが少ない構造になっています。しかし絶対にライントラブルが起こらない訳ではありません。
例えばルアーをキャストし、 ラインをピンと張っていない状態でラインを巻きとってしまえば、糸ヨレによりライントラブルに繋がってしまいます。 とくにアジングやメバリングなどのライトゲームでは軽いジグヘッドなどを使うことが多く、ラインテンションがかかりにくいこともあり、そのままハンドルを巻いてしまうとライントラブルに直結します。
そのためキャスト後にサミングを行うことにより、ライントラブルを軽減させることができます。
キャスト時の無駄なラインの放出を抑える
強い風が吹いている状況ならキャストの時は、風の影響により無駄にラインが放出されてしまいます。急いでリールを巻いてもまずは糸ふけを回収することになり、このときルアーは動いていません。
シーバスフィッシングでは、着水後すぐにルアーをアクションさせないと、魚がルアーを見切ってしまうケースもあります。 そのため無駄なラインの放出を抑へ、 すぐにルアーをアクションさせるためにもサミングが必要となります。
ボトムタッチが素早く分かる
メタルジグなどをボトムまで沈める際は、サミングで糸を張らず緩めずラインを放出することにより、ボトムに到達するとラインがフッと吹け、素早くボトムタッチを把握できます。
入門者のうちはボトムに着いた状態で放置していることが多く、ルアーが流され根掛りの原因や魚にルアーを見切られてしまう原因に繋がっています。
そのためサミングでボトムを素早く把握し、ボトムに着いたルアーはすぐにアクションさせるようにしましょう。
フォール中のアタリが分かる
サミングで張らず緩めずラインを放出することにより、フォール中に魚がバイトしてくるとラインを通して手元にアタリが伝わってきます。アタリがわかればすぐにベールを返し、フッキングすることができます。サミングをしていなければアタリもわからないため、釣果に差が出ると言っても過言ではないでしょう。
着水音を抑えることができる
ルアーの着水音に魚は反応しやすいと言われています。しかしあまりにも大きな音を何度も立ててしまうと、魚は警戒しスレてしまいます。そのためサミングで着水時のルアーの勢いを調整することにより、着水音を抑え魚のスレを防ぐことができます。
サミングを駆使して釣果アップにつなげよう!
いかがだったでしょうか?もしサミングを今までうまく使えていなかったという方は、今後の釣りにお役立ていただければと思います。さいごにスピニングリールのサミングについてまとめておきます。
サミングは釣果へも直結することなので是非この機会にサミングを覚え、高精度なキャストを習得し、ライントラブルなどストレスの少ない楽しい釣りをしましょう!