釣りに使用するリールは精密機械であり、定期的に「オーバーホール」をしてあげることで、より長く快適に使用することができる。
とは言っても快適に使用できているうちは、オーバーホールのことなど考えもしないだろう。実際は不具合が出てきてから、オーバーホールに出すというのがほとんどではないだろうか。
手先が器用な人なら自分でオーバーホールをする人もいるようだが、大抵の人はメーカーや業者に依頼するというのが一般的だ。
この記事では釣具メーカーのシマノへオーバーホールを依頼する方法や、注意点などについてまとめてみた。今後オーバーホールを考えている方の参考になればと思う。
オーバーホールについて
オーバホールとは
オーバーホールとは、主にリールの分解・洗浄・グリスアップを行うことである。
リール内部のメンテナンスにはプロの高いメンテナンス技術が必要となるため、より長く快適に使用するためには、定期的にメーカーへ依頼することをおすすめする。
オーバーホールの頻度(目安)
長い間、リールを使っていると異物や海水などの浸入により、リール内部のパーツが摩耗したり、腐食したりすることがある。
日頃のメンテナンスだけではリール内部のトラブルは防げないため、長く快適に使用するためにも『半年~1年』の定期的なオーバーホールがおすすめだ。
オーバーホールの頻度は釣行回数によっても左右されるため一概には言えないが、下記に当てはまる場合はオーバーホールを検討したほうがいいだろう。
オーバーホールの依頼方法
釣具メーカーシマノの場合、以下の2パターンでオーバーホールを依頼することができる。
釣具屋から依頼する
もっともポピュラーな方法としては、自宅近くの釣具屋から、シマノへオーバーホールを依頼する方法だ。この場合、「梱包」や「送料」も不要となるためおすすめ。
見積りなどについてもシマノから釣具屋に連絡が入るようになっており、シマノとの直接のやり取りはなく釣具屋と自身とのやりとりになる。
シマノへ直接依頼する
シマノには『ダイレクト修理サービス』というものがあり、上記のように釣具屋を介さず直接シマノへメンテナンスを依頼することができる。
パソコン・スマホで簡単に申込することができ、指定の場所までヤマト運輸が集荷に来てくれるサービスだ。釣具屋へ足を運ぶ時間がない方は、こちらのサービスがいいだろう。
しかし、自身で梱包しなければならず、釣具屋へ持ち込みの際は不要だった「手数料・送料2,000円」が必要となる。
オーバーホールのコース内容・料金
オーバーホールと言ってもシマノには5種類のサービス内容があり、初めてオーバーホールに出す際はどれを選べばいいのか迷ってしまうのではないだろうか。
下の表は「スピニングリール」の作業料金とコース内容である。
※「電動リール」「両軸リール」は下の表と異なるため、詳しくはシマノのホームページを確認してください。
※ BB-Xシリーズのみ
※技術料のα、ℬは機種によって金額が異なります。詳しくはこちらでご確認ください。
結論から言うと、折角メーカーへオーバーホールを出すのであれば、「特Aコース」「Aコース」「Bコース」の3つのコースから選択することをおすすめする。
リールに目立った不具合がないようであれば、「Bコース」を選んでおけばいいだろう。
「Cコース」「Dコース」については、「本体内部」の分解・洗浄・グリスアップが行われないためおすすめはしない。
オーバーホールの納期
オーバーホールの納期はシマノへ依頼する時期や、内容によっても左右されるが、『おおよそ2週間前後』を見ておけばいいだろう。
シマノは定期的に『オーバーホールキャンペーン』を行うことがあり、キャンペーン中は技術料が割引になる。キャンペーン中は全国から依頼が殺到するため、納期は1ヶ月ほどかかると思ったほうがいいだろう。
オーバーホールを依頼する際の注意点
リールの気になるところをしっかり伝える
釣具屋の店頭で依頼する際は、リールの気になるところは店員さんにしっかりと伝えることが重要だ。
「負荷が掛かった際に異音がする」などを伝えておけば、シマノへその旨を伝えてくれる。
不具合の箇所がしっかり伝わっていないと、手元に戻ってきた際に治っていないなんてことにもなりかねない。
パーツ代金の上限金額を伝える
例えばBコースなら、上限価格は10,000円(技術料含む)となっている。依頼時に何も伝えなければ、ラインローラーなど問題なく使用できたとしても、新しいものに交換し、上限いっぱいの金額で手元に戻ってくるだろう。
メンテナンスをする方からすれば、新品のギアやラインローラーなどに交換することで、回転性能などが良くなることは明白なのだから。
もちろんリールの不具合の状況で、上限金額を超す場合は勝手に交換されることはなく、事前に連絡が入るようになっている。
私も含め素人には判断が難しいかもしれないが、もしオーバーホールに出す際に不具合がなく、ギアなどパーツ交換が不要と思う場合は、依頼するときに「パーツ交換不要」や、「パーツ代金は3,000円まで」など店員さんに伝えておくことが重要だ。
まとめ
シマノへオーバーホールを依頼した場合をまとめてみると
釣り具は大切な相棒なので、できれば末長く快適に使用したいものである。日頃のメンテナンスはもちろんのこと、1年に1度はオーバーホールに出してみてはいかがだろうか。